五形手は白鶴拳の基本鍛錬です。

白鶴拳では非常に重要視され白鶴拳の根源技術ともいえる五形手
その五形手とはどの様な物なのか?

五形手とは金形手・水形手・木形手・火形手・土形手からなる
五つの動作です、一見するとこの様にパンチの種類かな?と思いますがそれだけではなく
人間の動作・動きを5つに細分化しその動作で効率よく力をだすように意識を付けて練習します。
この五つの動作というのは
(金)上下運動 (水)左右運動 (木)前後・伸縮運動 (火)開合運動 (土)螺旋・ひねり運動
になります。

上下運動の正しい動き?
と思われる方、多いと思います。
では、例えば目の前に構えた腕があったとしてこの手を下げてくださいと
色々な人に話掛けた場合おそらくみんな違う形で腕を下げようとすると思います。
これは、上下左右前後どの様にお願いしても十人十色だと思います。
特に武術の型が生まれた時代には動画はおろか写真もなくコマ送りを模写した絵が
あるかないか?という時代です、そのような時代に正しくフォームを伝えるという事は
非常に重要でした。

では、少し話を戻します。
目の前に胸あたりまである高さの段差があったとします、そこを登ってくださいというと
大抵の人がその段差に手をつきます、その手の方向はまっすぐよりやや内向きが多いはずです
外向きの人はあまりいないと思います。
そして幅は腋よりも少し広いくらいではないでしょうか?
そして、両足でジャンプしてよいしょと登ると思います。
その時には背中は伸びているとおもいます、猫背ではないと思います。

これが近い間合いの上下運動の下げる運動の一番正しい形ということになります。

このように白鶴拳だから、なになに拳だからではなく
フォームとして正しい形(シチュエーションやルールによって応じた形)があります

このように動画の無い時代にこれから習う武術の正しいフォーム
力の出し方をしっかり学習する為の鍛錬が五形手という事になります。

そして空手の型でもこの五形手をしっかり意識して行う事が大切だと考えています。